top of page

Column
presented by Wochenmagazin "Gold"
Author Glyzinie Blauregen

-庭園提言-
2018年3月5日号

イタリアで活躍していたローデリヒ・カーマンがドイツに帰ってきた!
と言うことで、彼について少々執筆することにしたよ。
彼はとにかく優しい。いろいろな相手に気を使って真摯に対応できる紳士だ。帰国直後、自分より年上の年配女性が道に迷っていた所に出くわしたローデリヒは、「私も道に迷ってるんだ」と言って地図を見ながら女性を目的地まで送ったそうだ。(本人談)
事あるごとに髭の形を変えてるのも彼の特徴だね。次はどんな風になるか楽しみだ。
あと、彼は何回かドイツとイタリアを行き来してるが、飛行機には乗ったことがない……というか「絶対に飛行機には乗らない」と断言している。高所恐怖症らしい。
そんな温厚篤実な紳士がチェスピースを持って相手を見据えたとき、優しい微笑みは不適な笑みに変わり、敵を刺すことを躊躇わない刻薄たる指揮官となる。
これが悲しいことに、チェスというゲームをやる以上は全てのプレイヤーが等しくそうなる。だからもし、そんなチェスが気に入らないのであれば、日本の将棋をオススメしよう。チェスは捕った駒を殺してしまうが、将棋は捕った駒を再利用できる、命が無駄にならないゲームだからだ。
……やれやれ、チェスの専門誌なのに将棋を勧めるなんて。
bottom of page